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子どもが健やかに安全に過ごせる空間と時間を提供したいという熱い希望を持って保育士を志望する方も多いでしょう。保育士としてその想いを実現するためには、まずその保育園に思いを認めてもらい、採用されなければなりません。

そのための入口に必要なのが履歴書です。履歴書は志望者の経歴や持っている資格、また同様の業務への経験があるか否かという基本的な情報を一目で把握することができる便利な書類です。そのため、保育士に限らずあらゆる職務に就くために履歴書の存在は必須なのです。

履歴書とは、応募者の基本情報を記載するだけではなく、文字や作成方法などによって会って話しただけではわからない印象を読み取るのにも使用されます。履歴書の時点で他の応募者と差をつけることにもつながりますが、この書類作りによって面接だけでは伝わらない自分の人となりが表れることにもなるのです。

そうした意識を持って履歴書の書き方を意識することで、書類に自分の思いを込められることにもなります。履歴書はただ書くものではなく、自分自身を表す自己紹介の機能を果たす大事なものなのです。面接で伝えられなかったことをこの書類で伝えられることもあります。

では、具体的にどのようなポイントを意識すれば保育士として働きたい自分をうまく伝えることができるのでしょうか。基本は通常の就職活動時にも通じるものがありますが、保育士という仕事だからこそ求められる点もあるため、ちょっとしたコツも存在します。

手書きで丁寧に

パソコンを頻繁に使用する職種や企業も増え、時代の流れ的にもパソコンで履歴書を作成することをよしとしているところも増えてきました。しかし一方で、手書きの履歴書で応募者本人の熱意や丁寧な姿勢を読み取りたいと考えるところも存在するのは確かです。

保育園の業務でもパソコンでの書類作成の機会は増えていますが、パソコンスキルを見る仕事ではないため、基本的に手書きで作成した方が無難と言えるでしょう。丁寧に思いを込めて書きこむことが大切となります。

空欄をできる限り埋める

これも基本的な書き方ですが、自分をいかにアピールする姿勢があるかの指針となります。資格欄などはその最たるもので、保育士資格はもちろんのこと、その他にも所持しているものがどのようなものかによって応募者が今までどのような分野に取り組んできたか、そのためにどのような努力をしてきたかという過程を読み取る要素ともなるのです。

資格とはその内容だけではなく、人となりを読み解くポイントともなりうるということですので、抜かりなく記載しておくに越したことはありません。どうしても思いつかない場合は、コンクールや競技大会などの成績を残しておいてもよいでしょう。

例えば、

▲英検など各種検定の結果
▲スポーツ大会の出場履歴
▲趣味やカルチャーで作品を出品したりコンクールに出場したりした際の履歴

このようなものでもOKです。特に、音楽や美術、スポーツは保育士の業務内で楽器伴奏や図工、ダンスなどを行う際に使える能力ですので、アピールするに越したことはありません。

自由記入欄はテンプレートに頼らない

よく就職活動において、こう書けば好感度が上がるといったようなテンプレートが用意されていることがありますが、採用側からしてみればそのようなものは見あきています。逆に、テンプレートどおりの文言を並べたことによって無個性と思われたり、自分の意思がないと判断されたりすることもあるのです。

そのため、志望動機などの自由記入欄はできるだけそうしたテンプレートに頼らず、自分の言葉で正直に記入することが大切です。ただし、マイナスのことは避けるべきでしょう。前職から転職する際に前の職場を悪く書いたり、ブランクがある場合の理由をマイナスに書いたりなどといったことでは最終的に悪い印象しか残せない結果になります。

たとえマイナス要素があったとしても、結びで前向きな姿勢を見せたり、応募する保育園に関する魅力を取り上げて自分のスキルアップや希望の保育を行えるといった希望を見出したりする旨の表記を添えておくと、応募に対する熱意がうかがえることにもなります。

間違ったら書き直す・記入漏れがないようにする

これも基本的なことで、書き間違いをしてしまったときにニ重線や修正液などを使用してしまうと書類作成に対する根気が見られないという見解を持たれてしまいます。
つまり、相手に提出する書類を作成する際に、面倒を避ける気持ちが強いと思われたり、できるだけ完成度の高いものを提出しようという姿勢がないものとみなされたりしてしまうということです。

そのため、書き間違いをしたら新しく書きなおし、さらに完成した後にきちんと見なおして誤字脱字、空欄などがないかをきちんとチェックして完全に仕上げることが、保育士としての根気を見る要素になることもあります。

履歴書はただの書類ではなく、応募者を一番よく示すものであり、面接の最初の入口としても、採用選考のために考慮する要素として最後まで残るものとしても役立てられるものです。面接の際にほぼ同条件の応募者がいたとしたら、最終的に履歴書の印象を見て合否が決定されることもあります。

だからこそ履歴書の書き方には妥協できないのであり、細心の注意を払って作成することが求められるのです。自分のことをできるだけその書類に詰め込む気持ちで心をこめて記載しましょう。その思いはきっと応募先にも届くはずです。