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2018.03.26
知っておきたい保育士の「中途採用」事情
転職を考えている保育士の方必見の、「保育士の中途採用事情」にフォーカスしてみました。
女性が社会で活躍する場面が増えるにつれて、「働くママ」や「働きたいママ」も増えています。そこで問題となるのが、「子どもの預け先」。待機児童がなかなか解消しないことから、政府は本腰を入れてさまざまな政策を打ち出し、保育施設の整備や保育士確保にあたっています。
特に保育士確保の問題は、国の緊急課題にも挙げられるほど!そのため保育士は、ほかの職種と比べて多くの求人が出ています。今回は転職を考えている保育士の方必見の、「保育士の中途採用事情」にフォーカスしてみました。
保育士は転職しやすい?
即戦力として求められる中途採用の状況はどのようになっているのでしょうか。
今は保育士不足!中途採用の求人は多数
厚生労働省が発表した2015年10月時点での保育士の有効求人倍率は、全国で1.93倍。東京都に限ると、なんと5.39倍!これは、保育士の人数に対して約2倍(東京都なら約5倍)の求人数があるということです。
一時期に比べ、ほかの職種でも比較的就職しやすい状況になりつつありますが、それでも全体の有効求人倍率は1.24倍。いかに保育士の求人件数が多いかがわかります。
中途採用は年度末前が勝負!
保育士が中途採用で転職しやすい時期は、やはり年度末です。保育士は担任制が多いことから、退職時期も年度末に集中し、3月で退職する職員の補充としての中途採用の求人が増えるためです。
厚生労働省がまとめた「保育士の求人・求職の状況」で推移をみると、中途採用の求人数は毎年2月をピークに減り始め、5~6月が底。仕事を探している求職者数のピークは4~5月で、12月が底となっています。
つまり転職するのであれば、退職した4月以降に探し始めるより、求人数がたくさんある2月に活動を始めたほうが、就職先の選択肢が多いということになります。
(参考)厚生労働省 保育士就職促進対策集中取り組み月間について 求人件数推移グラフ
保育士の待遇アップ?国のさまざまな施策とは
保育士が不足していることから、政府は保育施設の整備以外にも保育士の待遇改善に向けた対策を打ち出しています。
住宅補助が出るかも?
都市圏を中心に増えているのが、保育士への住宅借り上げ支援。さまざまな条件はありますが、2015年度は品川区、世田谷区、大田区で上限82,000円の家賃補助事業を実施しています。
これは待ったなしの状況にある保育士確保に向けて、地方に住む保育士を受け入れたいという狙いがあります。首都圏で働きたいと考えている保育士にとって、この支援はとても魅力的ですね。年度によって実施状況は変わる可能性がありますので、興味のある方はこういった補助事業を行っている自治体について調べてみるとよいでしょう。
給与アップが狙えるかも?
2015年度にも行われていた、保育士の処遇改善の動き。2016年度の国の予算案にも、保育士給与を平均1.9%プラスする方向で審議が進められています。
また、保育士の連携を強めて保育の質を高めようとする「チーム保育」が脚光を浴びています。チーム保育は保育士の負担軽減やキャリアがある保育士の賃金改善などを目的としており、チーム保育を推進する保育施設に対して、補助金を出すことも検討されています。給与が徐々に増え、仕事量の負担が減る傾向に向かっていくことは、保育士の未来を支える重要な取り組みといえるでしょう。
(参考)「見守る保育」公式ホームページ チーム保育(職員集団)
中途採用の求人情報を集めるにはどこがいい?
中途採用の場合、学校の就職課などに相談できる新卒採用とは異なり、基本的には自分自身で情報収集して活動しなくてはなりません。
ハローワークで合同説明会や中途採用の求人検索
ハローワークでは、たくさんの保育園が集まって一度に話が聞ける「合同説明会」のほか、「再就職セミナー」など保育士の再就職を支援するさまざまなサポートを定期的に行っています。また、ハローワーク内にあるパソコンで求人検索もできます。気になる求人が見つかったら、窓口に相談してみるとよいでしょう。
保育士専門の転職求人サイトに登録
ハローワークに出向いて中途採用の求人を探すのは、忙しい保育士にとってはハードルが高いかもしれません。そんなときにおすすめなのが、保育士専門の転職求人サイトです。パソコンやスマホから手軽に求人検索ができるので、ちょっとしたスキマ時間にも転職活動が行えるのが魅力です。専門のコンサルタントがサポートしてくれるのも心強いですね。
まとめ
保育士の中途採用が活発化している現在、「そろそろほかの保育園で働いてみたい」と思っている人はチャンスかもしれません。転職活動を成功させるためにも、こまめに求人情報をチェックしておきましょう。
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