これまでのコラムでは、転職活動の流れや園見学の際に見ておくべきポイントなど、就職･転職活動についてさまざまな角度からご紹介してきました。

保育施設は全国各地にあり、園によって方針が違ったり、施設の規模が違ったりと、一つとして同じ園はありません。そのため園探しをしている際に、「何にポイントを置いて選べばいいのか分からない」「自分にはどういった園が合っているのか分からない」といったように、自分に合う理想の園を探すのに苦戦する方も、中にはいらっしゃるようです。

そこで今回のコラムでは、理想の職場で勤務するために抑えておきたい、職場選びのポイントをご紹介します。

ご紹介するポイントと、自分の描いている保育士生活や理想の勤務環境を照らし合わせて、より自分の理想に近い園･勤務先を考えてみましょう！

同じ園で長く勤務したいという方は！

保育士の仕事は、子どもたちと毎日過ごす中で子どもたちの成長をサポートするやりがいのある仕事です。子どもたちの成長は、日々の保育の中でも変化を感じられるほど、著しく変化していきます。そのため、正職員として担任を受け持つことになった場合、そのクラスの子どもたちにはやはり思い入れがあるもの。保育士の中には、その子どもたちに一度携わったら、最後まで成長を見届けたいと感じる方も多いはずです。

このような「子どもたちとずっと関わっていたい」「子どもたちの成長を最後まで見届けたい」というように、長い保育士生活が理想という方は、子どもたちの成長を最後まで見届けるためにも同じ園で長く勤務するということが必要条件になってきます。

では同じ園に長く勤務したいと考えている方はどのような点を重視して園選びをする必要があるのでしょうか。

福利厚生が充実している

上記にもお伝えしたとおり、保育士の業務は毎日の保育をする中で、子どもたちの成長を一番近くで感じることのできるやりがいのある仕事ですが、保育士の仕事は子どもと関わるだけでなく、子どもの保護者や他の保育士など、多くの人間関係が連続する環境にあります。やりがいが大きい仕事で人間関係が多くあるからこそ、保育士の皆さんは何かと疲れを感じやすいというのも実際のところ。

だからこそ、仕事での疲れを解消したり、プライベートを充実させ気分転換をしたりすることは仕事へのモチベーションを上げるためにも大切になりますよね。

長く同じ園で勤務したいと考えるのであれば、仕事とプライベートのどちらもが継続的に充実させられる環境であることが望ましいのではないでしょうか。

そこで注目すべき点が、「福利厚生」。例えば、レジャー施設や医療施設の特別待遇や賞与･昇給制度や手当が充実している等、保育士の生活をより豊かにすることをしっかりと考えてくれている園であればあるほど、その福利厚生制度が整っている園が多いです。

また、産休育休制度も重要なチャックポイントになります。保育士は9割の方が女性と言われていますが、結婚や出産は大きなライフイベントだからこそ、長い保育士生活を考えている方にとっては抑えておきたいポイントです。

福利厚生の内容は園によって異なる場合があるので、少しでも気になる園が見つかった場合は詳細を確認してみましょう。

退職金制度がある

長い保育士生活を考えている方でも、定年や何かしらのきっかけで退職をすることはあります。長く勤務し、その園に貢献した場合、「仕事を頑張った」という形として自分に対して、何かしらのご褒美があると嬉しいものですよね。さらにそういったメリットがあることで、退職後も「この園を選んでよかった」「やりきった」という満足感にも繋がりますし、退職後のプライベートも充実したものになります。

より長く勤務したいと考えている方は、是非退職金制度にまで目を向けてみましょう。

休暇が取得しやすい園で勤務したいという方は

職員の人員配置に余裕があるか？

昨今、保育士不足が騒がれていて、保育士の仕事のイメージに「毎日忙しそう」「持ち帰り残業が･･･」というネガティブなイメージを持っている方が多いようですが、全ての保育士がそうとは限りません。

園によってはその園に勤務する保育士が多く、ひとクラスを受け持つ担任の人数が十分に確保できている園もあります。そういった園は保育士同士気持ちにも余裕があり、業務も分担して行うことができます。さらに業務の分担が出来ていることでシフトの融通も比較的ききます。

反対に十分な人数が確保されていない園の場合、残業が多かったり、休みの日に急遽出勤になったりすることも･･･

「十分な休みがほしい」と考えている方は、園見学に行った際に保育士の人数を実際に確認したり、園の関係者に人員配置の状況を確認するようにしましょう。

有給の取得率を確認しましょう

休みが取りやすい園で勤務したいと考えている方は、実際の園の保育士たちがどれほどの有給休暇を取得できているのかということを確認しておくこともオススメです。こちらも上記と同様になりますが、保育士の人数が十分に確保できていない園の場合、有給休暇は取得しにくいものです。有給休暇はそこの園に勤務している人は取得する権利があります。ですからきちんと保育士の有給休暇消化を行っているかということを確認してみましょう。

また有給休暇の取得率を確認するのと共に、取得のしやすさや申請の際の保育士同士の対応がどのようなものであるのかということも、実際にそこの園に勤務している保育士に確認をしておくと良いでしょう。

人間関係が良好の園での勤務をしたい

保育士の中には人間関係に悩んで、退職を考える方は多いようですが、保育業界での仕事は人間同士、集団での仕事になりますから、人とのコミュニケーションは避けては通れません。

しかし、せっかく新たな環境での勤務をスタートするのであれば、良好な人間関係ということにポイントをおくことは重要です。

人間関係に悩みたくないという場合には、実際の職場の人間に職場環境を確認することはもちろんですが、園見学に行った際に自分の目で見て、「職員室での保育士同士雰囲気はどうなのか」「保育中の保育士同士のコミュニケーションの取り方はどうか」ということにもアンテナを張ってみましょう。

さらに人間関係が良好であることにポイントをおくのであれば、職場の年齢層にも目を向けてみましょう。実際に自分が勤務し始めた際、同世代がいるのといないのとでは大きく職場環境の感じ方は変わってきます。同期がいないにしても同世代の先輩、または気が合いそうな保育士がいるかどうかということも確認しましょう。

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