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2016.09.02
保育士を目指すなら知っておきたい、幼児教育の「五領域」ってなに?
幼児教育の「五領域」と呼ばれるものをご存じですか?名前だけは聞いたことがあっても、具体的にどんなことを指すのかは知らないという人も多いのではないでしょうか。
幼児教育の「五領域」と呼ばれるものをご存じですか?名前だけは聞いたことがあっても、具体的にどんなことを指すのかは知らないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、保育士を目指すなら知っておきたい「五領域」にフォーカスしてみました。
幼児教育の五領域ってなに?
保育園で行う幼児教育に必要な五領域には、どんなものがあるのでしょうか。
小学校入学までに身につけたい「生きる力」の基礎
五領域は、小学生になるまでに身につけておくべき、生きていくために必要な力の基礎のことです。保育園にはどれか1つを集中して教育するのではなく、五領域すべてを複合的に組み合わせることが求められています。
【1】健康:心と体の健康を維持するための領域
【2】人間関係:周囲の人とのコミュニケーション力を育てる領域
【3】環境:身近にあるさまざまな環境に意識を向ける領域
【4】言葉:言葉を聞き、話すことを身につける領域
【5】表現:想いや感じたことを表現する領域
五領域は、どんな風に保育に活かせばいい?
「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」から成る五領域を、実際どのように保育に活かせばいいのでしょうか。
【1】「健康」に暮らすための基本を教える
子どもたちの心と体が健やかに育つためにどうすればいいのかを伝えていきます。「外から帰ったら手を洗いましょう」、「体をたくさん使って遊びましょう」、「道路には飛び出してはいけません」、「病気にかかったらゆっくり体を休めましょう」など、子どもたちが安全で健康的な生活を送るための方法をわかりやすく伝え、感じさせることが大切です。
【2】他の子どもとの関わりから「人間関係」を学ばせる
保育士や園児たちはもちろん、周囲にいる人々と仲良く支えあって生活していくために必要な「コミュニケーション力」や「自立心」を育てることが目的です。「みんなで遊ぶと楽しいね」、「着替えたら自分で片付けようね」、「お友達を叩いたら、痛いよね」、「おもちゃ、貸してって言えるかな」など、自分だけではなく周囲の人たちとのかかわりを学ぶために欠かせない領域です。
【3】周囲の「環境」に関心を持たせる
日常生活における発見や一般的な物の考え方、物の性質や数などの感覚を身につけるための領域です。「氷って冷たいね」、「みんなでケーキ屋さんになってみよう」、「同じお花でも、いろんな色があるね」、「はさみってどうやったら切れるかな」、「ネコさん、何匹いるかな」、「さつまいもを育ててみよう」など、身近なものから五感や感性に働きかけていきます。
【4】「言葉」で伝えることの大切さを教える
自分の気持ちをきちんと相手に伝えたり、相手の考えをしっかり聞いたりすることは、社会の中で生きていくために大切な要素です。「先生のお話聞いてくれる?」、「○○ちゃんは何して遊びたい?」、「今日のお日さまはどんな風に見えたかな?」、「三匹のこぶたは、オオカミをやっつけた後どうしたかな?」など、問いかけに対する受け答えをさせ、どんな言葉を使えば相手に伝わりやすいのかなどを体験的に学ばせます。
【5】「表現」する楽しさを知ってもらう
子どもの想像力や感性を豊かにし、創造性を高めていく領域です。粘土遊びや砂遊び、リズム楽器を使った音楽遊びはもちろん、保育園の発表会などで行う劇や合唱なども表現の1つです。道具や自然にあるものを使ったりして何かをつくり上げることは、想像力を豊かにします。また「蝶が羽化した」、「雨だれの音が音楽みたい」など、日常の1シーンから感動やイメージを高めることなどで、子どもの感性を育みます。
五領域を網羅できる「ごっこ遊び」とは?
毎日の保育の中でも五領域を取り入れることは可能ですが、とくに「ごっこ遊び」は五領域をバランスよく育み、子どもたちも体感しながら楽しめるので、おすすめです。
お店やさんや消防士など、バリエーション色々!
ごっこ遊びのバリエーションは保育士のアイディア次第。役割を変えるだけでも、子どもたちにとっては視点が変わって飽きずに楽しむことができます。たとえばお店やさんごっこをするなら、次のようなことを実践してみましょう。
▼健康:お店の開店時間を意識して準備をする
▼人間関係:みんなで一緒にお店屋さんごっこを楽しむ
▼環境:お店屋さんには何が並んでいるか考えて、商品をつくる
▼言葉:どんな風に伝えれば、お客さんが買ってくれるか考える
▼表現:お店の看板をつくったり、商品のディスプレイを考えたりする
子どもの成長の基礎をつくるために……
保育園に通う子どもたちにとって、毎日の生活や遊びの中から、生きていくための基礎を学び、吸収していくことがとても大切です。その手助けをする役割を担う保育士は、五領域をバランスよく身につけさせるために、さまざまな視点から子どもの学びをサポートしていきたいですね。
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