「再就職したい」と決意した後に行動を起こすのでは対応が後ろ手になるリスクがあります。
そこで、おすすめなのは、「保育士人材バンク」へ登録しておくこと。保育士人材バンクとは、地域の潜在保育士の情報を集めたデーターベースシステムです。就職希望時期や勤務希望時間、地域を登録しておくことで、就職希望時期が近づくと、求人の紹介を優先的に受けることができます。
先立って情報を入手することで、希望の職場へ就職できる可能性があがります。
2016.08.31
保育の仕事は好きだけど、何らかの理由があって、一旦は離職にいたる場合もあるでしょう。
もう一度、現場復帰をしたいと思っていても、「ブランクが長い」「家庭の事情で時間的な制約がある」「高年齢になってしまったから」そういったことで、保育士としての再就職を諦めている方、いませんか。
実は、ここ数年、保育業界に再就職する方が増えつつあります。一旦保育の仕事を離れた方が、再就職を目指すには今が絶好のチャンスと言えるでしょう。
今がチャンスである理由は、行政主体の保育士の再就職支援事業がスタートしたからです。復職に成功した方の多くの人はこの「潜在保育士復帰支援事業」を活用して希望の職場を見つけています。
「潜在保育士復帰支援事業」とは、待機児童問題を解決のため優秀な保育士を確保しようと、厚生労働省が始めた取り組みです。再就職希望者の不安を解消するための、セミナーや研修、面接支援をしています。
保育の現場で働いた経験があるあなたは、保育の現場から注目されている人材です。不安を解消して、理想の職場と出会うことさえできれば、もう一度必ず保育業界で活躍できます。
ここでは、保育士としての再スタートを後押しすべく、潜在保育復帰支援事業を活用した再就職ノウハウを紹介します。
今まさに再就職を目指しつつも、二の足を踏んでいる方は、目を通してみてください。
潜在保育士とは、保育士の免許を持っているにも関わらず、今、現在、保育所や児童施設で働いていない人のことを指します。一旦は保育士として働いた経験を持つものの、離職をし、再就職をしていない方も当然この定義に該当します。少子化が進んでいるとはいえ、共働き世帯が増える世相の中、児童の受け入れ先が足りない状況は深刻です。
この状況を改善しようとした時、保育の現場を支える保育士の絶対的な人数が未だ十分ではないのが現状です。
そこで、厚生労働省が、眠っている保育人材を掘り起こすために、職業訓練、再就職カウンセリングを行う支援センターを設立しました。30を超える都道府県がこの取り組みに賛同、保育士の確保に取り組んでいます。
お住まいの地域で保育士の復帰支援事業を行っている団体を探すには、インターネットで検索をするのが、最も手軽な方法です。「保育士再就職支援 東京」「保育士再就職支援 名古屋」など、「保育士再就職支援」に地域名をあわせて検索をすれば、すぐに再就職をサポートしてくれる団体が見つかります。
思うように情報が見つからない場合は、都道府県の社会福祉協議会に問い合わせをして下さい。他、最寄りのハローワークでも情報をもらえる場合があります。
まずは、自分の地域にはどのような活動をしているのか、どんな団体がサポートをしてくれるのか、情報収集をしてみるといいでしょう。
保育士支援センターの具体的な活動・サポート内容は、自治体ごとに異なります。
積極的に活動をしている神奈川県の例をあげると、ブランクの長い方、働く時間が限られている方、転勤がない私立の保育園での勤務を希望する方など、対象者をしぼった密度の濃い研修を随時開催しています。
複数日程に渡り、最新の保育業界、安全管理に関する知識を学んだり、実際に保育所に見学に行ったり、職場復帰へのリハビリとして実習を受けることができたり、と、かなり密度の濃い内容です。
しかも、ほぼ全てのサービスは参加費無料、無料とは思えない程、手厚いサポートを期待できます。
「知識研修の必要は感じない」という方なら、最初から、条件にマッチする職場の紹介、面接日程の調整、質疑応答対策、キャリア計画に関するカウンセリングを保育士専門の就職コンサルタントにお願いすることも可能です。最終的には、自分の就職先は自分が決断しなくてはいけないとしても、一緒に悩み、相談に乗ってくれるコンサルタントは心強い存在です。
どんなことが障壁になって再就職先を決めかねているのか、どんな条件であれば再就職したいと思うのか、ありのままの気持ちを伝えることで、より希望に近い再就職が実現します。
コンサルタントに伝えた内容が、そのまま求人先に伝わることはありません。人生相談のように気軽な気持ちを持って、まずは自分の率直な気持ちをぶつけてみるといいでしょう。
そこで、おすすめなのは、「保育士人材バンク」へ登録しておくこと。保育士人材バンクとは、地域の潜在保育士の情報を集めたデーターベースシステムです。就職希望時期や勤務希望時間、地域を登録しておくことで、就職希望時期が近づくと、求人の紹介を優先的に受けることができます。
先立って情報を入手することで、希望の職場へ就職できる可能性があがります。
さらに、就職を希望しない休職期間中でも、随時、研修会や勉強会の案内が届きます。日々変わる業界事情をキャッチアップするのには非常に有効。セミナーの中では、保育士資格を活かした多様な働き方、今必要とされている人材とは、日々変わる続ける情報など、無料で提供してくれます。
自分に関心があるテーマの案内があれば、積極的に参加をすることで、視野が広がり、自分のキャリア計画がたてやすく、将来的により満足のいく現場復帰が叶う可能性があがると言えるでしょう。
行政が積極的に動き始めている今、保育士が働きやすい環境を整えるべく、多彩な取り組みが始まっています。保育の現場から離れて数年たっているあなたから見ると、好条件の求人が増えていることを目のあたりにしたとき、驚きを感じることでしょう。
この取り組みがさらに広がっていけば、より好条件の保育所求人が増えることが期待されます。
短時間勤務や曜日限定の働き方にも柔軟に対応できる体制が整うはずです。
即戦力になる人材が保育所に戻ってくることは、サービスの充実につながることが期待され、子どもを預ける親にとっても、非常に喜ばしい動きです。
再就職に関する悩みを一人で抱えている状態では、なかなか先に進めません。
行政主体の支援サービスを積極的に活用し、より望ましい条件の再就職探しに踏み出してみてはいかがでしょうか。